学園のアンケートに寄せてくださったお悩みを元にお話しいたします。
【子供がハノンを練習したがらない】
ハノンは左右の指番号が定着していないと難しい場合があり、お子さんが練習を嫌がる原因の1つかもしれません。
ピアノでは左右どちらも「親指が1番」ですが、左手が左側から1,2,3,4,5、つまり小指が1番、と反転してしまっている方が多く見受けられます。
身の回りでは文章の横書きをはじめ、大抵のことが左から右へと流れていきますので、その感覚が強く刻まれているのかもしれません。
頭では理解していても、つい動いてしまう指が反転していることがありそうです。
一度そういう視点で弾き方を確認してみるとよいかと思います。
ミスのなかにヒントがあります。
ハノンを弾かなくてもピアノは弾けるようになっていきます。
しかし大人の方もお子さんも、少しずつハノンに取り組まれたらよいと私は考えています。
必ずしも先へ進む必要はなく、同じページを繰り返すことも有益です。
片手ずつの練習だけでもよいです。
ピアノの準備体操です。
曲(=思考や物語が音楽的に描写されている作品とします)のように「どう解釈して、どのように表現するか」という頭は使わず、指の運動に特化するのです。
それは逆に、曲のようには楽しくない、とも言えますが…
練習とは音に心や言葉、生を感じ、表現する力を培うこと。
音楽表現をするための第一段階「鍵盤に馴染む指」を作ることがハノンの役割と思いますが、ハノンだけでそれが得られるということでもありません。
しかし曲だけに集中するよりは、指に多様な経験をさせることも大切と感じています。
指は案外思うようには動いてくれないので。
練習の最初に2回だけ弾く、などルール化して取り入れてみてください。
リズム練習、移調練習(相対音感をお持ちの方はすぐ出来ます)など、同じページで課してみるのも楽しいです。
巻末の音階もぜひ。
先へ行くこと、次々と合格する喜びとは別に、ひとつを深めていく喜びも体験してください。
………………………

この記事へのコメントはありません。