ワインの話ではありません····

ここ最近の物価高···

何から何までモノの値段は上がり、このままで世の中慢性的なインフレになってしまうのではと思うほどに。

 

ご多分に漏れずフルートもこの数年は値上げが相次ぎ、自分もユーザーであるアメリカのあるメーカーの価格は自分が購入した時の倍以上に。

円安も少しは落ち着いてくれないのかと思います。

 

国内でもいわゆる主力メーカーといわれるフルートのブランドも軒並み値上げをし、つい先日はY社が値上げ。

これでは楽器をこれから始めよう!とか楽器を買い替えたい!という人には大きな壁となってしまうのではと思うのですが、そんな時に楽器購入の選択肢の1つとして考えて欲しいのが中古楽器です。

 

世のフルート吹きの中でヴィンテージ楽器を愛好する方達がいて、代表的なのがフランスのルイロット、アメリカのオールドヘインズ、ドイツのハンミッヒ等々。

 

その一つ、ルイロットは1855年にフランス、パリのマンモントルに工房を開き1950年代まで続いたメーカー。

ドビュッシーが生きていたベル・エポック時代の息吹を感じさせてくれる楽器です。

 

現代の総銀フルートは素材がシルバー92.5%(95.8%や99.7%もある)が一般的なのですが、ルイロットの時代は銀の精錬技術が高くなかった為、ルイロットは銀に多くの不純物が混ざっていて今では人体有害とされる亜鉛やカドミニウムなども含有されているらしい。

が、その不純物がかえって現代の楽器にはない独特な音色をもっていて、この音色を愛好する笛吹きも多いのです。

稀少性のある個体も多いので、高値で取引されることも多く、あくまでも私見ですが音色は変えがたいものがある反面、吹きこなすのにちょっとしたコツがいるのと、製造されて100年近い個体も多いので維持も大変らしく、「キーのスプリングが折れた!」とか「溶接を修理してもらった!」とかいう話を聞くとトータルに考えるなら自分的にはその価格なら現代の楽器のほうを購入するよなあと思ったりします。

でもそれでも吹きたいのがヴィンテージの魅力なんですが····。

 

そうではなくて自分がオオスメするのは現在のフルートメーカーの少し前のモデル。

特に日本のメーカーの楽器はちょっと前の製造モデルの中古だと現行モデル新品よりもコストが抑えて購入できたりするので、これから楽器を購入とか新たに楽器を購入を検討する上で選択肢として入れても良いのではと思います。

但し、注意が必要なのはオールド楽器も状態が良いものばかりではないので、凹みがあったり、パッド交換が必要だったりすることもある為、リペアに相応の費用がかかることも。

 

因みに自分自身はヴィンテージにはそれほど興味はないのですが、数年前に国内メーカーのオールドの楽器を購入したことがあって、それはそのメーカーの現行モデルのラインナップにはない廃番モデルなのですが、そのモデルのもつ音色の深みと柔らかさが気になり、更にH管でEメカニズムなし、リングキーのストレート(この辺り何を言っているんだかわからないと言う方···スミマセン)という条件で数年探していたら、当にドンピシャな個体に数年前出会いました。

 

ヴィンテージとかオールドの楽器ってその時々のタイミングとか巡り合わせもあるので、もし購入を検討するのであれば、中古を扱う楽器店の情報を複数見てみることと、直接自分で吹いて状態を確認することは必須!

 

因みにYoutube等でこのメーカーはこんな感じの音色の特徴と語っている方もいますが、あくまでも個人的意見として、どのメーカーのフルートを吹いても結局はその本人の音色が前面に出るものだと自分は思っています。

 

といいながらアチラコチラのメーカーの楽器はやっぱり気になるんですが···。

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