大田区・蒲田にある創業70年の音楽教室、蒲田音楽学園です☺
いつもご覧いただきありがとうございます。
本日はバイオリン科の先生で、弦楽アンサンブル・カマテットのレッスンを担当してくださっている先生よりいただいたブログをアップいたします✨
蒲田音楽学園・弦楽アンサンブルクラスを担当させていただいて、10年以上が経ちました。
結成当初、弦楽器だけでアンサンブルを楽しめるようになるまでには、少し時間が掛かるので、10年を目指して、バロック時代の作品から勉強して、いつの日かロマン派の大きな作品などにも取り組みたいという目標を立てました。
始めての発表会では、バッハのブランデンブルク協奏曲を弾きました。
中間部で船は強風に煽られ沈没寸前、なんとか陸に着けた時は、ホッとしたことを覚えています😂
モーツァルトもアイネクライネナハトムジークや、ディヴェルティメント・・・聴くと癒されるのに、弾いてみると難しかった・・・セカンドヴァイオリン、苦労しました😭8分音符の弾き方一つで、重くも軽くもなり大変でした。
ウィリアムテルの序曲より、スイス軍の行進を弾いた時は、会場から「上手くなった!ブラボー!」の声が上がりました。
(いつも最前列で聴いてくださっている山田会長からでした😍)
カマテットでは、演歌や童謡のレパートリーを増やして、老人ホームでの演奏や、かまにしコンサートにも積極的に参加してきました。
このことで、ホールにも響きの違い、残響が異なることを皆で学び、その都度、小さくまとまってセッティングしたり、チェロを真ん中に配置したり変化に対応できるようになりました。
そんな頃、誰からともなく、
「発表会でチャイコフスキーの弦楽セレナーデをやりたい」
という声があがりました。CMでよく流れていたことも影響したのかもしれません。
正直私は、もう少し他の曲を勉強してからでも・・・と思いましたが、皆さんの熱意に押され、チャレンジすることに・・・
しかし・・・でも・・・難易度が高かった😭
特に1楽章・・・6/8拍子のところでは、私自身ヴァイオリンを弾きながらのレッスンは無理・・・
そんな余裕は無くなり、完全に道路交通整理員に転職・・・😭
あちらが来たら、こちら。😔こちらがこう来たら、そちら。
こことそこは、一緒に並んで走行しない!😭等々・・・バタバタ状態・・・
自分自身の指導力不足も感じました。
カマテットに良い指揮者がいたら、もっと皆さんも楽になったのでは・・・とも思いましたが、弾く曲と日時が決定しているからには、突き進むしかありませんでした。
レッスン外に、自発的にパート練習をおこなってくれたり、自習練をたくさんしてきてくれたり、メンバーの努力の甲斐あって、無事に発表会で披露することができました。
しかし私の中では、カマテットなら、もっと良く仕上げられるはず・・・いつの日か再チャレンジしたい!という宿題ができました。
カマテットにとっての転機は、4年前にハイドンの弦楽四重奏曲「ひばり」を勉強した時だと、私は思っています。
今までカマテットでは、管楽器が必要な曲はアレンジ版を使用してきました。
しかし、作曲家が弦楽器のために作った作品をオリジナルで触れた時に、弦楽器の魅力を最大限に引き出してくれることに感動しました。
この頃から、メンバーの譜読みが早くなり、アンサンブルをすることが楽しくなってきました。
本当に名曲の力は凄いと思いました。
その後、「狩」「皇帝」と取り組み、カマテットの総合力は確実に上がってきました。
バルトークやグリーグも勉強し、作曲家の出身地や話す言語によって、アクセントのニュアンスも異なり学ぶことがたくさんありました。
ホルベルク組曲では、どうしても0.1秒合わない箇所があり、何回やっても玉突き事故・・・グリーグさんに無断で音を増やしたことも・・・😢
(いつの日か、お墓参りに行かれたら心からお詫びいたします。お墓は崖を下った丘陵の斜面にあるらしいので、体力付けておきます。)
そして、本年、チャイコフスキー弦楽セレナーデ、リベンジの時を迎えました。
すると、あら不思議、前回大変で崩壊しかけたところは、何事もなかったかのように、皆さん悠々と弾かれていました。
もちろん、交通整理員は去り、全員でアンサンブルを楽しむことができました。
過去の努力は無駄にはならず、皆で報われました。
今年の発表会は、ブリテンのシンプルシンフォニーを予定しています。
速い楽章は、限界までテンポを上げて、カッコ良く!!
ピッチカートだけの楽章もあるので、どんな風に仕上げられるか、今からワクワクです。
10年以上の長きに渡る、カマテットの歩みを急ぎ足で振り返ってみましたが、どれもこれも楽しい思い出です。
また、たくさんの作品を学ばせていただいて、感謝しています。
まだまだ、弾いてみたい曲がたくさんあります。いろいろ企んでおります😂
カマテット精鋭の皆さん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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