チェロ 演奏旅行記

大田区・蒲田にある創業70年の音楽教室、蒲田音楽学園です☺

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本日はチェロのレッスンを担当してくださっている木村先生よりいただいたブログをアップいたします✨


 

台風と台風の合間、天気予報はあいにくの雨マーク。8月の終わりにいつも一緒にピアノトリオをやっているピアニストが北海道出身、大学の同窓コンサートで演奏する機会をもらった。

年明けに曲を決めた。メンデルスゾーンもブラームスも有名な素敵な曲は沢山あるけれどあまり知られていない曲を発掘する事をコンセプトにしている私達として、スペインのグラナドスのピアノトリオにきめた。スペイン独特のリズムであったり音の向きが上下でなく横であったりやってもやっても発見がいっぱい。一人で練習して三人で合わせてみると違っていたり、今更ながら、自分が弾きにくいところはピアノが聴こえなくなってしまい、合わなくなってしまったり、まだまだ先だと思っていた8月があっという間にきてしまった。

飛行機でチェロは荷物として預けることはせず、座席でシートベルトを足してもらい、楽器を持って飛行機に乗るのはオーケストラに入っていた頃以来で何年ぶりだろうと色々感慨深いものがあった。前日に札幌に入り、ピアニストの友人の方のお部屋を借りて練習をし、お腹を壊してはまずいので海鮮丼は諦め本番の日を迎えた。雨は降っていないが地元の方にとっては信じられないくらい湿気のある天気らしいのだが、東京から行った私達にとってはアスファルトの照り返しもなく何だかいい感じ。ホールも響きのいい木のホールだった。リハーサルではバイオリン、チェロの弾く場所を少し前に出たりお互いが聴こえるか、確かめることをやる。

ホールはリハーサルで人がいないと響き過ぎるのだがお客様が入ると響きが変わる。本番はあっという間にもう終わってしまうという感じで気がついたら4楽章だった。
息子が幼い頃からサッカーをやっていて高校の時、全国大会の試合を見に行ったことがある。
スペインのパスサッカーをコンセプトとして美しく勝てというスローガンでパスを繋いでいくサッカーはオーケストラを見ているようで本当に感動したことがある。音楽もスポーツも同じなのだとも思った。

年齢を重ねて、今だからこそ見えてきたこと、今まではただただ弾くことにムキになってしまっていたけれど、それよりも周りを聴くことの方が大切でその方が上手くいったりもする。
それが音楽の楽しさなのだろうと今更ながら気がついた。

次の日はレンタカーで信号のない北海道の道をドライブ。洞爺湖、支笏湖と周り、前日は我慢した海鮮丼もソフトクリームも食べ、大満足の北海道グラナドスの旅は終わってしまった。
この夏の経験は、また、日々のレッスンで還元していこうと思う今日この頃である。

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